猫の乳腺腫瘍を振り返って【前編】しこりの発見と、1回目の手術に至るまでのメインイメージ

ペットの死亡原因は、犬も猫も「がん」が1位だということ、みなさんご存知でしたか? ペット保険会社(日本アニマル倶楽部)調査によると、犬の死因は、1位:がん(54%)、2位:心臓病(17%)、3位は腎不全(7%)。猫の死因は、1位:がん(38%)、2位:腎不全(22%)、3位:猫伝染性腹膜炎(10%)という結果が出ています。

猫の乳腺腫瘍で計3回手術しました

じつはうちの猫も、2010年9歳のときに乳腺腫瘍(乳腺腺がん)を患いました。その後2回再発し、計3回も手術。3回目の手術から3年が経過し、いま元気にしています。 今回、改めて愛猫「ニコ」の乳腺腫瘍について振り返ってみました。猫を飼い始めたばかりの方や、猫に乳腺腫瘍が見つかった飼い主さんへの参考になれば幸いです。

2010年、猫の左下おっぱいに米粒大のしこりを発見

発見は2010年でした。いつものように猫を抱っこして「がんチェック」をしていたら、左下3番目乳首の近くに米粒くらいのしこりを感じました。「がんチェック」とは、腫瘍ができるポイント(おっぱい周り、首元、顔など)を指で触って確認するもの。じつは雑誌のお仕事で「猫のがんチェック」をうちの猫をモデルに撮影したことがあったのです。 よくよくその周りを触ると、さらに下のほうにも小さいのが2つほどあり…。「猫の腫瘍は約8~9割が悪性」ということが頭をよぎりました。「とにかく病院だ!」と都内の動物病院へ。

猫の乳腺腫瘍

当時の術後服姿のニコ。魂が抜けたようでした。

猫の腫瘍は8~9割が悪性。腫瘍摘出手術+病理検査を決断

先生はしこり周りの毛を剃って観察し、さらにお腹中を触診。診察しながら、「猫の腫瘍は残念ながらほとんどが悪性腫瘍」ということや、「避妊手術が5歳だったことを考えると、悪性の可能性が高い」とお話されました。 腫瘍が悪性か良性かを調べるには、「手術で腫瘍を摘出して病理組織検査に出したほうがいい」とのこと。腫瘍に注射を指して細胞を採取し、病理検査に出すバイオプシーという猫に負担をかけない方法もありますが、たまたま悪性じゃない細胞だけ採取されたりと正確な結果が得られないそうです。手術をしたほうが、悪性かどうかはもちろん、周囲への浸潤があるかどうかも分かるのだとか。 猫のがんも早期の手術がいいに決まっています。「悪性腫瘍に間違いない」と直感した私は、手術を決断しました。幸いニコは10歳のわりに元気なので、約1週間後に左第3~4乳腺の摘出手術を決めました。

猫の避妊手術の時期で大きな後悔が…

あとから知りましたが、メス猫の乳腺腫瘍は、「避妊手術をしない猫は、初めての発情前に避妊手術をした猫より7倍危険」と言われているそうです。 「もっと早く避妊手術をしておけば…」と後悔しました。生後2か月でうちに来たニコ。私の判断ミスです。「メスは一度赤ちゃんを産ませてから避妊手術をするといいらしい」という誰かの言葉がボンヤリあって、いいお婿がいないからと5歳になってやっと避妊手術をした経緯がありました。

ネットで調べると、猫の乳腺腫瘍=死?

「死んじゃったらどうしよう?」と、手術の日までは猫の乳腺腫瘍についてインターネットで調べまくりました。すると、多くの獣医師が「早期の摘出手術」を勧めていたので、半分安心しました。でも、その後の猫がどのくらい生きたのか、完治はしたのかが出ていません。 年齢や持病のため手術ができなかった猫の闘病記も読みました。そういうコは1年くらいで亡くなり(腫瘍が肥大して最後に自壊するそうです…)、手術をしたコも2年程度で肺に転移して亡くなっていたり…。完治したコのブログは一つも見つかりませんでした。また、腫瘍の大きさから予測される余命を読んで、希望を失いそうになりました。

猫の乳腺腫瘍の大きさから予測される余命

直径2cm以下 約3年
直径2~3cm 約2年
直径3cm以上 約6ヶ月

病理組織検査の結果は…?

手術は無事終了。入院は2泊でした。お迎えにいくと、ニコはジトッとした眼で私を一瞥。先生に聞くと、レントゲンで相当暴れたそうです(ここで肺への転移があったら手術はやりません)。…やっぱり…。 病理組織検査の結果は、「多結節性の乳腺線癌」。ただし、「周囲結合組織への浸潤性は軽度。腫瘍性病変は切除されていて、リンパ節にも腫瘍細胞の転移巣は認められない」。先生から説明がありましたが、悪性腫瘍はすべて取り除き、転移の可能性も低い、ということ。ひとまず安心です。

猫の乳腺腫瘍

1回目の手術の病理組織診断書。

術後の痛々しい縫合跡に涙…

家に連れて帰ってからは、フラフラ歩く猫のようすや痛々しい手術跡に「申し訳ない」気持ちでいっぱいになりました。傷跡が傷むようなので、体をさすってあげました。「なんでこんな目に遭わせたの?」と問うような表情に(冒頭の写真です…)、胸が痛くなりました。 そういえば、術後で失敗したことが。エリザベスカラーです。カラーをしていると自分のハウスに入れないので落ち着けないだろうと外して出かけた日があったのです。しかし帰ってみると、術後服はすっぽり脱げていて傷跡が赤くヨレてジクジクに。ニコが縫合糸を口で引っ張っていたのです。先生に写真を送ったら、再縫合するほどではなく傷跡に化膿止めの薬をつければよいとのこと。「術後のカラーは絶対外さない」ことを学びました。

早期発見、早期手術で安心していた1回目の猫の乳腺腫瘍手術。が、冒頭でお伝えしたとおり、猫の乳腺腫瘍はその後2回再発しました。その話は以下【後編】でお伝えします。

猫の乳腺腫瘍を振り返って【後編】3回目の再発と手術から3年半。全治といえるかも…!

猫の乳腺腫瘍

手術の縫合跡(これは3回目)。痛々しい…。


猫 乳腺腫瘍
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この記事を書いた人

ペットホームウェブ編集部 中根
ペットホームウェブ編集部 中根 さん

都内でキジトラの美猫と暮らすお一人様ライター。埼玉の実家には父親の愛犬がいるが、子犬の頃に「ワッ!」といって脅かしたため、帰るたびに不信の眼差しを向けられるのを気に病んでいる。

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